明誠高等学校

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世界レベルの教養に、益田からアプローチする。2027年度始動、GALの魅力

PROFILE

  • 永島理事長

    益田永島学園 理事長

    永島一忠

    大学卒業後、外資系会計事務所にて勤務。その後学校法人永島学園にて教員として勤務。2007年分離独立し、学校法人益田永島学園理事長として現在に至る。建学の精神「時代の変化に対応できる真に役立つ人財の育成」の達成に向け、人こそが正に国の財産であるという信念の下に、学校教育の在り方を模索し続け「主体性ある人生の生き方」を柱に生徒の育成に努めている。広域通信制課程も同時に運営し、多様性ある教育の実現に向けて全国50か所で展開している。

  • 岩﨑

    Penn Foster High School日本事務局

    岩﨑宗仁

    バックパッカーとして世界5大陸30数か国を歩く中で「教育こそが社会を変える力だ」と確信。高校・大学時代にも海外で学ぶ機会を持ち、アメリカの大学院卒業後、帰国。2001年に教育団体「AJ(Ambitious Japan)」を創設。現在はPenn Foster High Schoolの日本事務局として、アメリカ通信制高校をはじめとする国際教育プログラムを展開。著書に『教育の未来地図 アメリカ通信制高校が示すもの』『日本の高校から、世界へ』。

全8回にわたり、明誠高校の今と未来を発信するWEBマガジン「フォーカス明誠」。第2回は、永島一忠理事長とPenn Foster High School日本事務局の岩﨑宗仁氏の対談をお届けする。2027年度に始動する新たな国際教育「グローバルアカデミックライン(GAL)」は、単なる英語習得にとどまらず、原体験を経て自己理解を深め、世界に向かって自分の言葉で表現する力を育てる学びだ。益田市の自然豊かな環境の中で、なぜ同校は英語教育をアップデートするのか。その真意を聞く。

卒業証書が1枚増えただけで、人生は変わらない

ーーどのような経緯でGALの導入が決まったのでしょうか?

永島:従来の枠組みの中で、一方的に押し付けられるような教育でいいのか?という疑問は、ずっと持っていました。模索する中でも大切にしていたのが、生徒たちには、高校卒業時に自分に自信を持って卒業してもらいたいということでした。

そんな中で出会ったのが、Penn Foster High School日本事務局の岩﨑宗仁さんです。お話を伺う中で、英語を軸として学び、アメリカの高校の卒業資格がとれるプログラムをつくるのも面白いかもしれないと思いました。

ただ、単に英語がしゃべれるだけではつまらないと思うんです。本当に必要なのは、国際的な視野やスキル、考え方です。「英語の習得自体を目的とせず、コミュニケーションの手段として学んでいく仕組みづくり」という話を聞いたとき、非常に腑に落ちました。これなら生徒たちにチャンスを与えられるかもしれないと、導入を決めました。

【グローバルアカデミックライン(GAL)】
2027年度より、普通科に新設されるライン。希望者は、アメリカの通信制高校の卒業資格を目指すダブルディプロマプログラム(DDP)に挑戦することができる。

ペンフォスター高校の卒業式

岩﨑:仰る通りで、卒業証書が1枚増えただけで人生が変わるわけではありません。大事なのは「3年間でどんな経験をし、何を学んだか」なんです。

GALでは、日本とアメリカの教育を行き来することで、視点や考え方の違いを学べます。例えば、日本では終戦記念日は8月15日ですが、アメリカでは9月2日を対日戦勝記念日(Victory over Japan Day)として教わります。勝利を祝い、お祭り騒ぎをするところもある。

どちらがいい悪いではなく、そうした違いを学び、自分とは違う考え方の人たちがいると理解した上で18歳を迎えることが大切だと思っています。これは、単に英語を学ぶということではなく、「他者理解」なんです。

バックパッカーとして世界5大陸30数か国を旅した岩﨑さん。「教育こそが社会を変える力だ」と確信した。

自然豊かな環境の中で、「世界」にアクセスする

ーー明誠高校でGALを履修する価値とは何でしょうか?

永島:本校が校舎を構える益田市は、自然豊かで地域を愛する大人たちが多くいます。そんな環境の中で2025年度から始めたのが、探究活動「明誠ワールドシフト授業」です。

人生の目的を見つけ出すためには、さまざまな体験を通して、自分は何が好きでどんなことが得意なのかを考える時間が必要だ、という考えのもとで生まれた授業です。生徒たちは金曜日を丸1日ワールドシフトの時間として使い、模索しながらも自分で考え、自分で決める体験を重ねています。地域には、そんな生徒たちの活動を支えてくれる大人たちがいる。

こうした土台がある上に、英語を手段として使うために学ぶGALがあることで、生徒の表現の幅はぐっと広がるのではないかと思っています。

ワールドシフトでのひとこま。学校のなかだけでは出会えない大人とコミュにケーションをとりながら、成長して行く。

岩﨑:そうですね。単に英語を学ぶだけなら、東京でも十分かもしれません。

以前、地方の高校が集まる合同説明会で出会った中学生の声を聞くと、なぜ明誠高校に関心を持っているのかがわかりました。「英語がしゃべれるようになりたい」「英語を使って学びたい」という思いだけでなく、「自然豊かな環境で学びたい」「親元を離れて自立したい」「東京だと、テストでいい点数を取るための教育に流されてしまいそう」と話してくれました。保護者の方も、「早く答えを求めるよりも、自分でしっかり考えられる子になってほしい」という思いがあるようでした。山や川、海がある益田市のような環境であれば、そんな体験ができるのではないかと期待されているんです。

また、永島理事長のお話からは、「教えるよりも経験させる」という強い理念を感じます。大人が先回りして、子どもが躓きそうな小石を取り除くのではなく、失敗する権利を認め、それを成長へつなげていく。社会に出てから当たり前に求められる力を、この年齢から培えるのは貴重な体験になります。

益田市の自然の中で思考力や自律心を育みながら、同時に世界レベルの教養にもアプローチできる。この両立ができることこそが、明誠高校でGALを選ぶ魅力だと感じています。

寮生歓迎会の様子。親元を離れての生活で、自立心を育む。

失敗してもいい。好奇心を胸に、飛び込んできてほしい

ーーどのような子どもにGALを選んでほしいかを教えていただけますか。

岩﨑:特別高い志を持っている必要はないと思っています。「知らない世界をちょっと覗いてみたいな」という小さな好奇心や関心を寄せてくれれば、それで十分です。

そんな思いを持ってくれている子どもを大きく成長させていくのが明誠高校の教育だと思っています。どんな花火が上がるかは、5年後、10年後に分かればいい。将来、「あの3年間のおかげで今の自分がある」と思えるような、後悔のない充実した高校生活を過ごしてもらいたいですね。

永島:何か挑戦したいことがある子どもたちに来てほしいですね。たとえ挑戦して失敗したとしても全く構いませんし、その体験こそが価値だと思っています。

GALに関心を持ってくれている子は、置かれている今の現状から抜け出したいと感じていたり、自分の中にある課題が見えていたりすると思うんです。ただ言われるがままに進むのではなく、ちょっと違う視点で物事を考えているのではないでしょうか。GALに限らず、そうした独自の視点や思いを持った子どもたちに、ぜひ来てほしいと思っています。 

(文・建石 尚子)

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    永島一忠

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    岩﨑宗仁

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    これから挑戦したいこと

    永島一忠

    新たな教育のプラットフォームを創り上げる事

    岩﨑宗仁

    生徒が自分の未来を選べる進路を広げること